最近の教育業界では、「非認知能力」の重要性が注目されるようになっています。
「非認知能力」とは、どのような能力のことを指すのか、また、どのような方法で、子どもの非認知能力を鍛えることができるのでしょうか?一緒に勉強していきましょう!
非認知能力とは?
非認知能力とは、知能検査や学力検査では測定できない能力のことです。
目に見えない「人の心」や「社会性」などに大きく関連するものとされています。
アメリカで行われた研究によって、「高い年収や社会的地位」と「非認知能力」との相関性が高いと示されたことで、世界中の教育業界が注目するようになりました。
日本でも、学業成績や将来の収入、健康状態など、あらゆる成功に関連する能力として、非認知能力に大きな関心が寄せられるようになりました。
非認知能力の種類には明確な定義分類がなく、160以上もの種類があるといわれています。そのなかでも、幼少期に鍛えておくことが望ましいとされている非認知能力は以下のとおりです。
・集中力
・粘り強さ
・意欲
・好奇心
・自律性
・コミュニケーション能力
・協調性
・共感力
これらの非認知能力を早い時期に身につけることで、その後の人生を豊かにできる可能性が高くなると言われているのです。
非認知能力が求められる理由
今まで以上に変化が激しくなると予測される、これからの時代。
知識を持っているだけでは、次々と現れる新たな困難に対応することが難しいもの。
そんな時代でも有効な能力と期待されるものが、「非認知能力」です。
非認知能力を鍛えることで、困難な課題に粘り強く取り組めたり、他者との良好な関係を築けたりして、豊かな人生を歩めると考えられるようになっています。
非認知能力を鍛える方法とは
非認知能力は、持って生まれた「性格」ではなく、後天的に鍛えられる能力だと考えられています。
そして、身近な大人の働きかけによっても、子どもの非認知能力を鍛えることができるのです。
まず基本となることは、愛情をたくさん注いであげるということ。
身近な大人である保護者から絶対的に愛され、無条件に受け入れられるという確かな安心感と絆の深まりは、子どもの情緒を安定させます。
そして、遊びの時間を大切にしてあげることも必要です。
大好きな遊びに没頭することは、集中力を高める基礎をつくります。
また、子ども自らの意見を尊重してあげるように心がけましょう。
自分で決定することに自信を持てるようになり、決断力を身につけられます。
さらに、多くの人との関わりを持つ機会を意図的につくってあげるようにしましょう。
コミュニケーション能力が鍛えられ、積極性も育むことができます。
非認知能力の成長を感じるポイント
非認知能力は数値化できないことから、成長を感じにくいという特徴がありますが、非認知能力の育成をねらいとした教育プログラムに「SEL(Social and Emotional Larning)」というものがあります。
その中で挙げられている項目を参考にすることで、子どもの非認知能力の成長度合いを知ることができます。
ポイント① 自己への気づき
子どもは自分自身の「怒り」の感情に気づき、その感情を上手くコントロールできているでしょうか?
怒りの感情を持つことは、決して悪いことではありません。
しかし、「すぐに癇癪を起こす」などの行動があったら、「ゆっくり呼吸する」など、気持ちを落ち着かせる方法を教えてあげましょう。
ポイント② 他者への気づき
相手の目を見ながら、あいづちを打ちつつ、しっかりと人の話を聞けているでしょうか?
相手の話を聞くことは、相手の気持ちを知るヒントとなります。
子どもの良いお手本になれるよう、保護者の方もお子さんの話にしっかりと向き合ってあげましょう。
子どもの目をみて、「うん、そうだよね」と時折相づちを打ちながら話を聞いてあげましょう。
ポイント③ 自己のコントロール
自分にダメな部分があったときに、それを卑下していないでしょうか?
ありのままの自分で良いと思えることで自尊心が高まり、他者の良いところも見つけられる子になります。
グイグイと前に出るタイプではない場合でも、「気が弱い」というネガティブな印象ではなく、「控えめな性格」というポジティブな印象に、視点を変えさせてあげましょう。
ポイント④ 対人関係スキル
お友達とトラブルになった際、すぐに感情的な態度をとっていないでしょうか?
困難な状況になっても気持ちを整理できれば、その後の状況を改善できます。
トラブルになったときには自分の感情を分析させ、幅広い視点から問題解決方法を考えさせるようにしましょう。
ポイント⑤ 責任ある意思決定のスキル
相手の気持ちを考え、工夫しながら、自分の気持ちも伝えられているでしょうか?
相手の意見を尊重することは大切ですが、自分の意志や考えを無理やり抑える必要はありません。
相手の気持ちも自分の気持ちも、どちらも大切にできるような伝え方を一緒に考えてあげましょう。
まとめ
今回ご紹介した、非認知能力について、もう一度おさらいしてみましょう。
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知能検査や学力検査では測定できない
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鍛えると豊かな人生を歩める
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「性格」ではなく「後天的に鍛えられる能力」
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保護者の働きかけによって鍛えることが可能
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成長を感じられるポイントがある
非認知能力は、ついている実感が得にくい能力ですが、保護者のかかわり方ひとつで伸ばせる能力のひとつでもあります。
日々のちょっとした取り組みを心掛け、子どもの非認知能力を鍛えてあげましょう。