#03_乳幼児期の言葉の発達について 〜言葉の教え方のコツ〜

乳幼児期の言葉の発達について 〜言葉の教え方のコツ〜

子ども達は、 

常に、人の言葉を聞いて 

過ごしています。 

 

言葉を教えるためには、いつから 

積極的なアプローチを始めればいい? 

 

と、聞かれれば、 

 

『生まれてすぐから』 

 

と、私は答えます。 

 

子どもたちには、できる限り、 

多くの語りかけを行うことが 

推奨されていますが、 

 

毎日の家事、仕事などに追われて、 

なかなか思うように、 

子どもさんと向き合える時間が、 

確保できない保護者の方も 

多いのではないかと思います。 

 

育児疲れをしている時においても 

そうなのですが、 

 

育児が大変だと感じる時は、 

『言葉かけ』でなくても構いません。 

 

赤ちゃんに、笑顔で、 

保護者の方の大好きな歌を、 

手でリズムをとりながら、 

歌ってあげてください。 

 

語りかけや声かけだけではなく、 

表情や雰囲気でも、 

コミュニケーションは、とることができます。 

 

まず、赤ちゃんの言葉の発達を促す場合に 

関してですが、 

 

特に、生まれて数ヶ月が経過した頃… 

 

喃語を話しながら、 

指差し運動が始まったときの言葉の教え方が、 

とても大切となります。 

 

ここでいう、指差し運動とは、物を指差しながら 

 

「あっ!」『ブーブー』 

 

などと、言葉を発する状態をさします。 

 

この時の対応で 

気をつけなければならないのは、 

 

赤ちゃんの喃語を否定して、 

正しい正式名称を伝えるのではなく、 

 

『全て肯定的に伝える』 

 

ということが大切です。 

 

 

例えば、 

 

赤ちゃんが、葉っぱを指さしながら、 

「ばばば」といったとするならば、 

 

保護者の方は、 

 

これは「ばばば」じゃなくて、葉っぱよ。 

 

と、正しい言葉を 

ストレートに伝えるのではなく、 

 

そうね、「ばばば」だね。 

これは、「はっぱ」、「はっぱ」よ。 

 

正式な名称を二度繰り返し、 

印象付ける方法で伝えます。 

 

赤ちゃんに、 

保護者様の口元の動きを見てもらいながら、 

ゆっくりと伝えます。 

 

伝えた後は、文章を付け加えます。 

 

『そう、これは、葉っぱ、葉っぱだね。 

緑色してきれいね。 

ほら、他にもいっぱい葉っぱがあるね』 

 

葉っぱには、多くの種類があることに、 

気付くことができるよう、 

赤ちゃんが、指さした葉っぱと 

違う種類の葉っぱの存在も、伝えます。 

 

『この葉っぱは、ギザギザしてるね。 

でもこの葉っぱは、つるつるしてるね』 

 

など、言葉で伝えながら、 

実際、葉っぱを赤ちゃんに、さわらせてみて、 

言葉をかけると効果的です。 

 

ただ、この頃は、口に入れて 

形状を確認しようとするため、 

 

誤飲しないように、 

注意しなければなりません。 

 

言葉は、単語で強調して伝えながらも、 

その言葉を含んだ文章にして、 

さらに伝えていくことで、 

言葉の使い方を覚えていきます。 

 

以上のような働きかけは、 

赤ちゃん自身が、 

コミュニケーションをとりたいという 

自発性を持ちつづけることに加えて、 

 

将来の、自主的な学びや、 

国語力とも繋がるため、 

 

周りの大人達が、 

肯定的な対応で接することが、 

とても重要だと思います。 

 

言葉が遅いとお悩みの保護者の方も 

多くいらっしゃいますが、 

 

お子様には、一人一人個性があり、 

 

たくさんの言葉を少しずつ記憶して 

ため込んでいきながら、 

一気に話し始めるお子様、 

 

知り得た言葉を、 

すぐに使って話をするお子様、 

 

などなど、 

 

個性によって、話し始める時期は、 

早かったり遅かったりと様々です。 

 

次に、 

幼児期 に入ったお子様に対する 

言葉の教え方 についてですが、 

 

小学校入学を意識する、 

年長の年齢になりますと、 

 

子どもに、ひらがなを、 

どのように伝えたらよいのか悩む 

保護者の方は増えてくると思います。 

 

幼児期のこどもたちには、 

一文字ずつ、ひらがなを、 

単独で教えるのではなく、 

 

一つの言葉として、 

教えることからはじめます。 

 

例えば… 

 

「あり」「ねこ」「いぬ」「みず」など、 

 

実在しているものと、ひらがなを、 

一緒にイメージできるように促すことで、 

言葉は覚えやすくなり、 

お子様が、ひらがなに興味をもちはじめる 

きっかけになるのではないかと、 

考えています。 

 

さらには、小学校において、 

 

「名詞や動詞、助詞の区別」に対する 

国語の単元についても、 

理解しやすくなると思います。 

 

一方で、 

絵本の文字をたどりながら、 

一文字ずつ、単独で教えていく方法は、 

控えた方がよいかと思います。 

 

音読する時に、 

一つ一つの文字を区切ったような、 

読み方になることがあるためです。 

 

絵本の中でも、 

一つの文字を大きく記載された、 

ひらがな文字を教える目的の絵本 

に関しましては、 

 

文字を形として、印象付けられる 

という利点があり、 

よろしいかと思います。 

 

お子様に、ひらがなを教えるための、 

一番最適な方法は、 

 

お子様自身が大好きな、 

身の回りにいる生き物の名前から 

はじめることがよいかと思います。 

 

言葉を伝える以外にも 

想像力や思考力を高める効果的な教材として、 

読み聞かせ絵本 

というCDのついた絵本をおすすめします。 

 

絵本とCDが、 

いっしょに販売されているものです。 

 

CDがついた読み聞かせ絵本について、 

本来は、CDの読み聞かせを聞きながら、 

ページを開き、お話を楽しむものなのですが、 

 

私がオススメしている使い方は、少し違います。 

絵は見せずに、CDのみを聞かせます。 

もちろん、通常の使い方でも構いませんが、 

 

それとは別に、 

 

なるべく子どもがゆっくりしている時、 

読み聞かせCDのみを、きかせてみてください。 

 

抱っこをしている時や、 

車で移動中にカーステレオなどで。 

 

子どもたちは、  

読み聞かせCDから流れてくるお話の世界を、 

頭の中で、自分の物語として、 

創作していくことでしょう。 

 

この読み聞かせCDについても、 

物語における、自分だけの世界を 

楽しむことができ、 

 

こどもの考える力、想像力アップに加えて、 

将来の国語力をしっかりと、 

伸ばしてくれるように思います。 

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by 梅本のん

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