#06_子どもの『なぜ?』にどう答える?探求心と好奇心を育てる対策5つ

子どもの『なぜ?』にどう答える?探求心と好奇心を育てる対策5つ

「なぜ?どうして?と毎日子どもから聞かれる」

「どう対応したらいいかが難しい……」

「そもそも、なんでも『なぜ?』と聞いてくるのはどうして?」 

子どもの「なぜ?」攻撃に困ったことはありませんか?実は、この「なぜ?」は子どもの成長にとってとても重要な役割を果たしているのです。 

この記事では、子どもの好奇心と探求心の発達について解説しつつ、「なぜ?」への効果的な対応方法を5つご紹介します。探求心を育てる家庭環境づくりのヒントもお伝えしていくので、ぜひ最後までご覧ください!

 

##「なぜなぜ期」ってなに?子どもの好奇心と探求心の発達

子どもの成長過程には、質問をたくさんする「なぜなぜ期」があります。子どもの好奇心と探求心が爆発的に成長する時期です。この「なぜなぜ期」は、大きく前半と後半にわけられます。

 

▼なになに期

まず、1歳半~2歳頃に「なになに期」(第一質問期)が訪れます。子どもはモノの名前を質問し、語彙を増やしていきます。「これはなに?」「あれは?」と、身の回りのものの名前を知る楽しさを覚えるのです。

 

▼なぜなぜ期

3歳~6歳頃になると、いよいよ「なぜなぜ期」(第二質問期)に入ります。ここで子どもは単にモノの名前を知るだけでなく、「どうして?」「なぜ?」と物事の意味や原因を探ろうとします。

 

「なぜなぜ期」は、子どもの脳の発達と密接に関係しています。3~4歳で大人の脳の80%、5~6歳で90%程度にまで発達するといわれており、理解力や思考力が急速に伸びる時期なのです。

 

▼「なぜ?」と聞くのはなぜ?

 

毎日のように「なぜ?」と聞かれると、親としてはしんどく感じてしまうタイミングもあるかもしれません。ですが、子どもの「なぜ?」は、単なる質問ではありません。たとえば、以下のような背景が隠れています。

 

1. 知的好奇心から「世界のことを知りたい」と感じている

2. 大人とコミュニケーションをとりたい

3. 自分の考えを言葉で表現する練習になる

4. 論理的思考や因果関係を学ぶ練習になる

 

この時期に「知ることは楽しい」「わからなかったことがわかるのはすごい」と実感できると、将来の学習意欲や自主性につながります。この時期を上手に活かすことで、子どもの知的成長を大きく促すことができるのです。​​​​​​​​​​​​​​​​

 

子どもの「なぜ?」という感情が出てきたら、ぜひ丁寧に対応してみてください。

 

##「なぜ?」攻撃への5つの対応法 

では、具体的には子どもの「なぜ?」にはどのように対応すればいいのでしょうか?ここでは、5つの方法をご提案します。

 

###1.オープンエンドの質問で返す

「なぜだと思う?」と子どもに問いかけることで、自分で考える力を育てます。

 

例:「なぜ空は青いの?」

対応:「そうね、空はどうして青いと思う?」

 

子どもに逆質問することで、自分で考える力を養います。たとえ答えが間違っていても、まずは子どもの考えを受け止めることが大切です。

 

###2.一緒に調べる姿勢を示す

「なぜ?」と子どもから聞かれたら、「一緒に調べてみようね」と提案してみましょう。親子で調べる過程を楽しむことで、学ぶ喜びを共有できます。

 

例:「どうして恐竜は絶滅したの?」

対応:「おもしろい質問だね。一緒に図鑑で調べてみよう」

 

インターネット、図書館、博物館などを活用することで、情報収集のスキルを身につけることもできます。

 

###3.実験や体験を通じて学ぶ

「やってみよう」と子どもを誘い、実際に体験する機会を作るのもおすすめです。

 

例:「なぜ影ができるの?」

対応:「日なたと日陰で遊んでみよう。影の形や大きさがどう変わるか観察してみよう」

 

実際に体験することで、理解が深まり、記憶に残りやすくなるでしょう。

 

###4.想像力を使った回答を促す

「なぜ?」に対して「どうしてそう思うの?」と返すことで、子どもの想像力を刺激します。

 

例:「月の裏側はどうなっているの?」

対応:「月の裏側はどんな風になっていると思う?想像して絵に描いてみようか」

 

子どもの独創的な発想を大切にしながら、少しずつ科学的な事実も伝えていくとよいでしょう。


###5.「わからない」と正直に答える

親や周囲の大人が、すべてを知っている必要はありません。「わからないけど、一緒に調べてみよう」「まだわかっていないこともあるよ」と答えるのも一つの選択肢です。

 

例:「宇宙の果てはどうなっているの?」

対応:「それは大人にもわからないんだ。でも、宇宙飛行士や科学者たちが研究を続けているよ」

「パパにもわからないから、一緒に考えてみようか」

 

「わからない」ことを一緒に学ぼうとする姿勢を見せることで、学び続ける大切さを伝えることもできますね。

 

##探求心を育てる家庭環境づくり

 

子どもの探求心を育てるためには、家庭環境を整えることも重要です。家で親子でできる取り組みについて、ポイントを詳しく見ていきましょう。

 

###1. 好奇心を刺激するおもちゃ・本を選ぼう

子どもの興味に合わせて、好奇心をくすぐるようなおもちゃ・本を選んでみましょう。

 

▼年齢に合った科学実験キットや観察セット

・簡単な水や色の実験キット

・顕微鏡セット

・天体観測キット

 

▼疑問を投げかける絵本や図鑑

・「なぜ」シリーズの絵本

・写真やイラストが豊富な子ども向け図鑑

 

▼つみ木やブロック

・年齢に合わせた大きさのつみ木

・組み合わせられるブロック

 

###2. 質問しやすい雰囲気づくりをしよう

「なぜ?」と気軽に聞けるような雰囲気を、家庭で作っていきましょう。たとえば、以下のような点に気をつけてみてください。

 

▼子どもの質問を真剣に受け止める

・子どもの質問を遮らず、最後まで聞く

・子どもの目線に立って回答する

 

▼家族で「今日の不思議」を共有する時間を設ける

・毎日の食事時に、その日見つけた不思議なことを話し合う

・週末に家族で「不思議解決会議」を開く

 

▼「わからないこと」を一緒に調べる姿勢を見せる

・「なるほどね。私もよくわからないから、一緒に調べてみよう」と提案し、一緒に解決する姿を見せる

・インターネットや図書館を活用して調べる様子を見せる

 

###3. 親子で「なぜ?」を探求してみよう

 

親子で一緒に「なぜ?」を探して解決したり、新しいことにチャレンジしたりする機会を作ってみましょう。探究心を刺激するだけでなく、家族の思い出づくりにもなりますよ。

 

▼休日に自然観察や博物館見学に出かける

・季節の変化を観察しつつ、自然散策をする

・科学館や歴史博物館で展示を見ながら学ぶ

 

▼家族で新しいことにチャレンジする

・料理:新しいレシピに挑戦する

・工作:身の回りにある材料を使って、オリジナルのものを作ってみる

 

▼子どもの興味に合わせた学習を行う

興味のあるテーマについて調査や実験を行い、結果をまとめる

例:「生き物マップを作ろう」

・近所の公園や河川で生き物を観察
・見つけた生き物を図鑑で調べる
・生息地や特徴をマップにまとめる

 

###まとめ

 

子どもの「なぜ?」は、知的好奇心の宝箱です。成長の機会として捉えてみましょう。子どもに寄り添い、共に学び、成長する姿勢を持つことで、探求心はさらに育まれていくでしょう。​​​​​​​​​​​​​​​子どもの興味・関心に合わせて、本記事で紹介した方法をぜひ取り入れてみてください!

 

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by 猪狩はな

 

 

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