子育てをしていて「読み聞かせは大事！」といった情報を聞く機会は多いのではないでしょうか。今回は読み聞かせやお話について、その効果や親子で楽しむための具体例、また「読み聞かせをしている時間の余裕がない…」という時の対応方法について、保育現場で保育士として活躍されていた方にお話を伺いました！
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読み聞かせやお話で育まれる能力
読み聞かせやお話で育まれる能力として代表的なものは、語彙力や読解力、想像力や集中力といった子ども自身の成長に必要なものがあげられます。また社会性や共感性など、生きていくための力、更には親子の絆まで育まれることが期待できます。
簡単に言えば言葉を覚え、見る力・聞く力を養い、生きていくための力や信頼関係を育てるということです。
読み聞かせやお話を親子で楽しむ方法
それでは読み聞かせやお話を親子でどのように楽しめばよいのでしょうか。ここからは「楽しむ方法」にフォーカスして具体的な実践方法をご紹介します。
その１．子どもに本を選ばせる
まずは子どもに選ばせるという方法です。子どもが読んでもらいたい本を選ぶというだけでも「好きな本を読んでもらえる」ということで十分に楽しむことができます。
その２．大人も楽しめる本を選ぶ
大人が「これ面白そう」と思った本を選ぶのもよいです。読む側が楽しむこともできます。例えばそれが子どもの現段階での興味から離れている内容でも、子どもの成長とともにそのうち興味を持つようになる、ということもよくある話です。
その３．たまには発達段階に合っていない本を選んでみる
本には対象となる年齢や発達段階が記されていることが多いですが、参考程度にしてあまりこだわりすぎないでOKです。例えばお子さんの現段階より幼い子向けの本であっても、文字が読めるようになれば自分で読めるようになったり、新たな発見をしたりといったことが考えられます。逆に現段階では少し早いかなと思うような本でも、お子さんが選んだのであればそれが「興味」というものにつながっていきます。
４．オリジナルのお話作り
物語を作るのが得意、絵を描くのが好きという方はオリジナルのお話作りをしてみるのはいかがでしょう。私自身スケッチブックにオリジナルの紙芝居を作り、保育や子育てに活用していました。「ここにしかないお話」ということで、園児や息子がすごく集中して聞いてくれていたことをよく覚えています。
「絵が描けない」という方でも次にお伝えする「素話」という方法を活用すればオリジナルのお話しづくりできますし、「絵はお子さんに描いてもらう」という方法も新たな方向に発展して面白いですよ。
５．素話（すばなし）
素話とは絵本や紙芝居などを使わず、言葉と身振りだけでお話をすることです。既存の物語を覚えて話すもよし、先ほどお伝えしたオリジナルの話をするのもよし、様々な方法があります。
この素話、敢えてお話し会という形で取り入れている保育園もあります。絵を見なくても集中するということや想像力を養うことにつながります。
６．お話キャッチボール
お話キャッチボールとは私が勝手にそう呼んでいるものなのですが、やり方は大人と子どもで交互にお話のワンフレーズを言い合い、一つの物語を完結まで作っていく遊びです。オリジナルの話でもよいですし、既存の話をアレンジして進めていくという方法もよいです。こちらも保育園では思わぬ方向に話が進んでいきとても盛り上がりました。
もちろん親子だけでも楽しめます。子どもの言葉での表現力や想像力、また一緒にお話を作るということで親子の絆にもなります。
時間や余裕がない時の対応法
ここまで読み聞かせやお話の効果や楽しみ方をお伝えしてきました。是非とも親子で楽しんでいただきたいですが、それでも「疲れていてどうしてもできない」ことや「今日は時間がない」ということもあるかと思います。ここからはそんな時の対応方法を考えていきましょう。
その１．寝る前の短い時間のルーティーンにする
時間をかけて読み聞かせをたくさんしてあげたいところではありますが、寝る前の短い時間だけルーティーンとする方法もよいです。「この時間だけは読み聞かせ」と決めてしまうことで、大人も子どももルーティーンとなり少し負担が軽くなります。
その２．CD付き絵本を取り入れる
CD付きの絵本を取り入れお母さん・お父さんの負担を軽くする方法もあります。CD付きの絵本は特別感があるので、子どもの刺激にもつながります。また「今日はCDを使わずに読んでみる」とか「子どもがページをめくってくれる」などの応用もできます。保育園でも実際に「子どもにページをめくってもらい読み聞かせ風のことをしてもらう」ということをやっていました。
その３．たまに幼少向けの短い本を使ってみる
先ほども触れましたが、幼少向けの本を使うということもよいと思います。内容が短いことが多いので負担を減らせますが、それだけでなく先ほどお伝えしたような子どもにとってプラスなこともありますので、活用してみるのも一つの手です。
その４．お話キャッチボールを録音しておく
お話キャッチボールはその場限りの1回だけの物語です。そこでお話キャッチボールを録音しておくという方法もおすすめです。録音したものをそのまま流すのもよいですし、時間がある時に絵本や紙芝居にしてみるということもできます。形として残るので、想像力や親子の絆に加えて達成感を味わうきっかけにもなります。
その５．音楽などで代用も
どうしても今日は何もできないという場合、一緒に音楽を聴くというの方法もあります。読み聞かせがしてあげられなくても、それだけでも子どもにとっては心の安定や言葉の理解、親子の絆となります。
まとめ
今回は読み聞かせやお話についてお伝えしました。読み聞かせは子どもの成長にとって様々な効果があり、また楽しむ方法は様々です。「やり方はこうでなくてはいけない」というものではありません。負担に感じてしまう時には是非工夫して、普段の生活に取り入れてみてくださいね。